ごあいさつ
このたび山口秋人委員長のあとを引き継ぎ福岡市泌尿器科医会前立腺がん検診委員会の委員長を拝命しました原三信病院泌尿器科の古賀寛史と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
委員長就任にあたりひとことご挨拶させていただきます。
福岡市泌尿器科医会前立腺がん検診委員会は福岡市内の泌尿器科を専門とする開業医と勤務医で構成される委員会で平成8年2月に設立されました。福岡市民への前立腺がんの啓発と検診を通じて福岡市民の健康増進に寄与することを目的として活動しています。
福岡市における前立腺がん検診は福岡市市当局と福岡市医師会のご協力のもとに平成8年と9年の福岡市健康フェアにおいてPSAと前立腺触診による検診として実施されました。2年間でのべ328名が受診し6名が前立腺がんと診断されました。
この実績が認められて、平成10年度よりPSA単独検診として福岡市国民健康保険加入者の基本検診であるミニドックに組み込まれました。当初対象は60歳以上の国民健康保険加入福岡市民でしたが平成14年度より55歳以上の国民健康保険加入福岡市民となりました。ミニドックは平成19年度をもって終了となり前立腺がん検診の存続が危惧されましたが、福岡市当局と福岡市医師会、さらに福岡市泌尿器科医会のご尽力により福岡市前立腺がん検診として存続することになりました。受診者は年々増加しており、平成24年度からは毎年1次検診受診者が毎年1万人を超える検診に発展しました。平成10年度から平成25年後までにのべ86707名が受診し1233名(1.4%)の受診者が前立腺がんと診断され、その約80%の981名が早期がんでした。
このように福岡市市民への前立腺がんの啓発が進み福岡市前立腺がん検診が発展を遂げたのは、福岡市の前立腺がん検診が地域医師会と専門部会、および行政とが密接に連携した検診であったこと、歴代の検診委員長と検診委員のご努力、さらに泌尿器科医会の先生方のご協力があったことによると考えております。しかしながらこの受診者数は対象受診者数の未だ10%程度であり、今後も受診者数の拡大に引き続き努力が必要と考えております。
福岡市泌尿器科医会前立腺がん検診委員会は年1回、市民公開講座を開催し市民へ前立腺がんと前立腺がん検診の啓発活動を行っています。ここ数年、200名をこえる市民の皆様に参加いただき好評を得ておりますが、5割程度の方が初回参加であることがわかっています。市民公開講座も15回以上開催しておりますが、さらなる啓発のために継続して開催していきたいと思います。
私たちはこれからも質の高い検診を実施し前立腺がんの征圧に力をいれていきたいと考えております。泌尿器科医会の諸先生方をはじめ皆様のご指導とご協力をお願い申し上げます。
氏名 |
勤務先 |
|
委員長 | 古賀 寛史 | 青洲会クリニック |
副委員長 | 中村 元信 | 国立病院機構 九州がんセンター |
副委員長 | 松﨑 洋吏 | 福岡大学医学部腎泌尿器外科学講座 |
副委員長 | 横溝 晃 | 原三信病院 |
委員 | 阿部 裕典 | 白十字病院 |
後藤 健 | 後藤けんクリニック | |
塩田 真己 | 九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野 | |
平 浩志 | 福西会病院 | |
角田 雄一 | つのだ泌尿器科クリニック | |
野瀬 清孝 | 福岡輝栄会病院 | |
御厨 学 | なごみ泌尿器科クリニック | |
顧問 | 江藤 正俊 | 九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野 |
田中 正利 | 福西会病院 | |
内藤 誠二 | 原三信病院 | |
羽賀 宣博 | 福岡大学医学部腎泌尿器外科学講座 |